【ユーザー事例】Flex Controller・訪問サポート:白井様

白井さんの希望は、NINTENDO64、ゲームキューブ、Wiiと楽しんできた「スマッシュブラザーズ」や「マリオカート」でもう一度遊べるようになること。

筋ジストロフィーによる筋力低下の影響でJoy-Conの操作には限界があり、Flex Controllerをベースにプレイスタイルを構築していくことにしました。訪問サポートプランで数回の訪問を重ね、使いやすいジョイスティックやスイッチ、その固定台を製作しました。

 白井様の写真

白井さんのプレイスタイル

右手の親指でジョイスティックを操作

公式対応のアナログジョイスティックやOptima Joystickでは操作しづらいので、対応部品を用いてジョイスティックを製作しました。

左手の親指でタクトスイッチ

左手を置いてスイッチを押しやすい固定台を製作。親指には2方向(垂直と水平)から押しやすいタクトスイッチを設置しました。

左手の中指と薬指でマイクロスイッチ

 親指以外では中指、薬指が動かしやすいため、装着式のマイクロスイッチを用意しました。固定台にベルクロで貼り付けたウレタンブロックにスイッチを押しあてると入力できます。

日々の微妙なコンディションの変化や、手を置く位置のちょっとしたズレに対応できるように、ベルクロで貼り付けられるスペースを広くとり、かつ高さの異なるウレタンブロックを複数用意しました。

ゲームタイトルに合わせてボタンアサインを変更

Flex Controller設定アプリを使って、スマッシュブラザーズとマリオカートの2タイトルを、スイッチを差し替えることなく遊べるようにしました。プロファイル1(緑色のLED)をスマッシュブラザーズ、プロファイル2(黄色のLED)をマリオカートにしてあり、Flex Controllerの左上にあるMODEボタンで切り替えられます。

ボタンアサインは白井さんが押しやすい親指→中指→薬指の順に、使用頻度の高い方から割り当てました。

プロファイル1 

スマブラ

プロファイル2

マリカー

親指

A
(攻撃)

ノーマル:A(アクセル/決定)

連打:B(戻る)

中指 B
(必殺技)
R(ジャンプ)
薬指 X
(ジャンプ)
L(アイテム)

 

いったん完成ではありますが…

4回ほどの訪問やZoomでのオンライン面談を重ねて、いまの白井さんに適した、かつ日々の体調やその他条件の変化に柔軟に対応できるプレイスタイルを実現できました。

しかし入力に関するニーズは常に変化し続けるものです。白井さんと話しあってまずはこの形に落ち着きましたが、ゲームを楽しめるようになり、操作が上達していくほど「もう一つスイッチが増えればこれもできるのに」、「右ジョイスティックも使いたい」など新たな望みが生まれてきます。

そしてゲームを通して手に入れた入力スタイルや入力スキルは、将来必ずゲーム以外の分野にも応用できます。まずはとことん楽しんでください!

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